京阪電鉄不動産のグッドデザイン賞受賞物件

2021年度

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ファインシティ新越谷
[埼玉県越谷市/集合住宅]

概要

埼玉県越谷市の郊外地に建つ全179邸の大規模集合住宅。活発なコミュニティが管理の質を高め資産維持につながるという視点で、地域住民同士・居住者同士・家族など各フェーズごとの交流を考え、スケールメリットを活かして地域に公開する遊歩道や様々なシーンをシームレスにつなぐ共用ラウンジなどを創造した。

背景
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核家族化や共働き世帯の増加、高齢化による地域活動の担い手不足などによる地域コミュニティの希薄化は総務省でも指摘されている。本件が立地する越谷市も流入人口が増加を続けるものの、郊外地の例にもれず高齢者人口が増え続ける傾向にある。さらに分譲マンションの一次取得層となる30歳代はデジタルネイティブ世代にあたり、SNSを通じたコミュニケーションが中心で近所付き合いを好まれない方も多い。親密で心地よいコミュニティは住まいへの愛着や自助・共助のつながりを育み、管理の質を高め、ひいてはマンション自体の価値や資産維持にも寄与するものであり、その希薄化は集合住宅全体の大きな課題だと考えられた。本件はそのソリューションとなることを願って、これからの時代に求められる「交流の場」を模索しながら「地域と人」「人と人」をつなぎ、コミュニティを通じてモノやコトが生まれる集合住宅を計画した。
ファインシティ新越谷 風景
ファインシティ新越谷 風景
評価の
ポイント
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いま建てられるマンションが存在していく時間とは、人の孤独や断絶という課題と向き合っていく時代である。そうした中で、こうした挑戦によって居住者のポジティブな気づき、体験価値、問題解決が生まれていくだろう。具体的なしつらえや使い方は変化も起こっていくのであろうが、こうした形が集合住宅においてより広がっていくことは社会的に模索すべきテーマであり、本プロジェクトで創られた共用部分のアメニティ空間は、179戸の規模があるとはいえ、思い切ったチャレンジであり、広義のデザインとしてのあるべきスタンスといえる。
物件
コンセプト

地域・人をモノ・コトでつなぐ、シームレスな交流デザイン

  • 1.地域住民が四季の挨拶を交わす遊歩道を公開。寛ぎの場となるベンチは夜間ライトアップされアイキャッチに。
  • 2.シーン別の7つのラウンジをシームレスにつなぎ、居住者が思い思いに自然と集い交流を育めるように設計。
  • 3.住戸内の親と子の動線がつながるポイントに、家族の心や会話をつなぎ交流を自然に促すツールを設置。
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ファインシティ新越谷 全体
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